受講生インタビュー「実践通訳講座‘オンライン’」を受講されるK.N.さんにご登場いただきました。
K.N.さんは、大阪府在住。昨年より「実践通訳講座‘オンライン’」で学ばれています。「準備クラス」からスタートされ、予習不可の「実践クラス」で逐次通訳を行うまでのお話に興味津々です。
(※2020年1月まで、「実践通訳講座」は、対面授業とオンライン授業に分かれていました)
通訳者の先生から実践的な指導が受けられる
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実践通訳講座‘オンライン’を受講されようと思ったきっかけは?
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友人がアイケーブリッジの受講生で、先生方は実際に通訳の現場で活躍されている方ばかりで実践的な指導が受けられると伺っていたことと、自宅で受講できることで時間的な束縛が少ないことが大きなポイントでした。
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「準備クラス」ではどんなことを学びましたか?
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私は韓国語を話すとき、日本語の直訳表現をする「クセ」があります。準備クラスでは、そんな「クセ」を取り払ってくれる表現を多く学んだように思います。同じような間違いを何度もするのですが、先生方が根気よく何度も繰り返し指導して下さいました。
そして講義のテーマは多岐にわたり、今まで全く興味のなかった分野にも触れるため、自分の苦手な分野や弱点が理解でき、韓国語の土台部分の向上、ひいては日本語力にもつながりました。
それから先生方の美しく豊かな声と表情にも大きく学び意識するようになりました。さらにラッキーなことに意識の高い仲間と勉強することができ私のモチベーションにもつながりました。このように勉強だけでない大きな学びがあったと思います。
進級テストに一度失敗してしまった経験を活かした
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進級テストはいかがでしたか?
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進級テストは講義の範囲内から出題されます。それなのに1回目の進級テストは見事に落ちました。一度受講し、復習もしていたにもかかわらず全くできなかったことに強い衝撃を受けました。この進級テストを機会に次の進級テストに向けて反復復習するようにしました。テストを受けることで自分の弱点がより理解できたと思います。
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「実践クラス」ではどんなことを学んでいますか?
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講義資料は受講時間まで「通覧厳禁」(事前に内容を見ず、初見で臨む)です。ですので、いきなり逐次通訳の実践です。緊張して簡単な単語も出てきませんが、回を重ねるごとに諦めずに持っている語彙力を総動員させて言葉を絞りだそうとするようになりました。これは先生方が毎回、単語だけを考えずに先に出た内容を念頭に置いて考えるようにと丁寧に指導して下さるおかげです。
そして通訳では、時には思い切った意訳が必要な事、言い換え表現を蓄えること、そして文末表現をしっかりすることで通訳の良し悪しが決まることが多いなど、通訳の現場で実際に役立つ指導をして下さいます。
最近では、レベルアップのためにニュースや新聞を意識してみるようになりました。
自信がついた。翻訳のお仕事依頼も。
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受講して変わったことはありますか?
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勇気がでました! これまで韓国語に自信がもてず、ごく親しい友人以外には「韓国語勉強している」と言えませんでした。しかしアイケーブリッジで学ぶことになり、少しですが自信がつき、周りの人たちに「韓国語でお手伝いできることがあれば声かけてね」と言えるようになりました。そしたらなんと、小さな案内板の翻訳の依頼があり大喜びしています。
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講師の先生方はどんな先生ですか?
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とにかく『素晴らしい』の一言に尽きます! いつも笑顔でテクニカルな指導を丁寧に根気よくして下さいます。時には通訳の現場で求められるスキルやエピソードも話して下さり、通訳現場を知らない私は毎回新しい世界を体験するかのようです。
授業中、通訳や聞き取りができず心が折れそうになる時があります。そんなときも私のミクロサイズの長所をみつけて下さいます。心がほぐれ次につなげることができる瞬間です。厳しい中でも良さを見出してくだることをお忘れにならない指導方法に感謝ばかりです。
オンライン学習環境について
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どんなアイテム(スマートフォン、PCなど)で受講されていますか?音声など、いかがですか?
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PCで受講しています。音声が聞き取りにくいことがあります。原因が学院にあるのか、私のPCにあるのか、わかりません。
(幡野)ご不便をおかけし、申し訳ございません。システムは何社かのものを比較検討し、最も安定性のあるものを選択しておりますが、引き続き検討、チェックをしていく所存です。
(3/18追記)その後、オンラインシステムを見直し、別のシステムに変更しました。音質が格段に改善されたというお声を頂戴しました。
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講座へのご要望をお聞かせください。
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講義資料の全体の模範翻訳文がいただければと思います。
(幡野)模範翻訳の提供は以前からの悩みなのですが、次の2点を考慮し提供しないというようにしています。1つは、いわゆる「答え」があるとどうしても出席率、集中力が落ちてしまいがちです。レッスンへの積極的な参加を促したいという思いがあります。もう1つは、講師には通訳者としてのスキルをレッスンで存分に教えてほしいと依頼しています。そのために授業の準備にかなりの時間を割いていただいており、さらに模範翻訳の作成まで対応いただくのはどうかと考える面もあります(すでに授業中に取り上げた内容なので)。講師もプロなので翻訳文を毎回出してもらうには別料金を発生させる必要があるともいえ、それよりは授業中のやり取りのなかで、いろんな表現を蓄積していただければと考えています。
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今後の目標をお聞かせください。
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韓国語の勉強を始めたキッカケは東京オリンピックでボランティアがしたいということでした。しかし、残念ながら外れてしまいました。今はこの悲しさをバネに一回一回の授業にベストを尽くし、コツコツと積み重ね、目標である「韓国語で稼ぐ」に近づけていけたらと思います。
インタビューを終えて
東京オリンピックが決まったときに韓国語の勉強を始め、そしてもう逐次通訳ができるレベルにまで達したKさん。これまで相当の努力をされてきたことと思います。翻訳のお仕事が生じた、というお話も嬉しく聞かせていただきました。何事にも果敢に挑むお姿には私も刺激を受けました。「韓国語で稼き始めた」Kさんを、これからも応援しています!
(当インタビューは、2020年1月に実施しました)