受講生インタビュー、今回は山澤修さんにご登場いただきました。

先生方から「とても熱心な生徒さんだから、(その勉強法など)インタビューさせてもらったらどうかしら?」とご提案頂き、インタビューが実現。山澤さんは、普段どんなふうに勉強をしているのでしょうか、そして目標は? 早速お伺いしたてみたいと思います。

(プロフィール)機械関係の外資系メーカーにて、営業職を担当。以前、中国に住んでいたこともあり、中国語が堪能で、中国語通訳案内士の資格を所持。2014年より当校で韓国語の学習を開始。「基礎の韓国語」コース(グループレッスン)とプライベートレッスンを受講。

20代に中国に駐在していたときから、韓国語を勉強したいと思っていた

韓国語に興味を持ったきっかけは?

20代のころ、日中の経済促進を目的とした民間の貿易促進団体で働いていました。北京駐在経験もあります。そのころから朝鮮語(韓国語)には興味を持っていました。いつか勉強してみたいと思い続けていました。

その後、韓国出張は年に3,4回行くことになりました。期間は短くて3日、長くて2週間くらいですね。外資系なので韓国支社の韓国人スタッフは英語を話します。だから仕事では英語を使うので問題はないのですが、一緒に食事に行き、お酒が入るとやはり韓国人スタッフは韓国語で話し出します。そんなとき、「韓国語が分かるようになったらもっと打ち解けられるのにな」と思いました。

世界は資本主義の西欧と米国があり、社会主義の国家があり、そのどちらとも言えないアジア諸国があり……と。中国語は集中的に勉強し、駐在もしたので、その次というと自然と韓国に関心が芽生えました。

また、私の父が戦時中にソウルに住んでいたこともあり、縁も感じていました。この前初めて、父がソウルで働いていたところにも足を運んでみましたよ。

アイケーブリッジ外語学院を選んだ理由(ワケ)は?

中国語の通訳案内士合格対策のために通った「通訳案内士道場 」の高田直志先生が紹介してくれました。高田先生のところは中国語と韓国語の通訳案内士対策講座を実施していて、授業5分前くらいにいくと、韓国語の授業をしているんですよね。晴れて中国語の通訳案内士試験に合格したので、じゃあ次は韓国語を勉強しよう、と思いました。

高田先生が、「良心的なところだよ」と紹介してくれたので、他の学校を調べることもせず通い始めました。アイケーブリッジの先生方は真剣で、厳しくしてくださるのでいいな、と思っています。

頑張ればどんどん進むのがプライベートレッスンの良いところ

レッスンを開始してみて、どうでしたか?

平日は茨城県の土浦市で仕事をして、週末、東京の自宅に帰るというライフスタイルです。最初は、「自由になるお金の範囲で」と、平日夜のグループレッスンで学習を開始しましたが、その日のうちにまた土浦市に帰るという生活が大変で、半年グループレッスンを続けたのち、土曜日のプライベートレッスンに切り替えました。

グループレッスンの良いところは、受講生が複数人数いることですね。自分の知らない言葉を知っている人がいるので刺激になります。プライベートレッスンは、頑張ればどんどん進むことができるので、それが良いかな、と思います。

そう、プライベートレッスンに切り替えた別の理由は、60歳になるまであと数年、自分には時間がない、と思ったことですね。現実的な面を考えると、急いだ方がいいのかな、と。

ハングルはとっつきにくかったですね。文章がなんとかスラスラ読めるようになるまでに1年少しかかったのではないでしょうか。

この間3回ほど仕事で韓国に行きました。普段、韓国の人とは英語を使って仕事をしているんですが、韓国語を使ってみようと思い、試してみました。部分的にはなんとかなることがあったり、相手の言うことも少しは分かって、表現もできました。はじめて韓国語を使ってみて、もちろん満足いくものではないけれども、なんとかなりました。

勉強は早朝。夜は子供が寝るような時間に寝てしまいます

これまで取り組んだ試験や、普段の勉強法について聞かせてください。

2015年の6月にハングル検定試験の5級に合格しました。学習を開始してから1年半、ということになりますね。同じ年の9月に韓国語能力試験(TOPIK)の初級を初めて受けて、2級に合格しました。「読むこと」が90点、「聞くこと」が81点でした。11月にはハングル検定試験の4級を受け、79点で合格しました。

普段の学習は、朝にしています。中国語の通訳案内士(ガイド)試験を受けるとき、どうしても夕方は仕事で疲れてしまってできなかったんですよね。平日は一人暮らしの状態なので、仕事から帰って来て一杯飲んだらもう子供が寝るような時間、……そうですね、夜の8時くらいには寝てしまうんです。そして、毎朝4時に起きて、ひげをそったりして、4時半から1時間から1時間半勉強します。8時には出勤し、夕方5時には退勤。これが都心のサラリーマンと違うところでしょうね。ちなみに、週末、東京の自宅に帰っても少し飲むと眠ってしまうので、家族に呆れられています(笑)。

日曜日も朝4時に起きてしまうので、前日の土曜日に学んだ単語を早速ノートに書き写していますよ。

毎朝、裏紙を使って単語を書いたり、ディクテーションをしたりしている

平日の朝、毎日していることは、レッスンの教科書に出てきた単語や授業中に出てきた知らない単語を、裏紙に書くんです。1日、3、4枚になるでしょうか。そう、毎日。ですから、同じ単語を一週間5回書くことになります。そうしないと覚えられないから……といっても忘れちゃうんですけどね(笑)。

あとは、宿題で出された教科書の本文暗記や、パダスギ(聞き取って書くこと。ディクテーション)の準備。教科書に出てきた単語や文法で作文をしてくる宿題も出るので、それも行います。教科書の本文は毎日3、4回読むようにしていますね。これが、毎日の1時間~1時間半の中身です。韓国語のノートを挟んだファイルは、これで三冊目です。

韓国語の魅力、そして大変なところは?

韓国語の魅力……そうですね、漢字語があり、日本語と似ているところに楽しさを感じます。あとは、中国語と発音が近いこともあって面白いです。

韓国語の「てにをは」が難しいです。単語、助詞を使い、さらに語尾を付けて……、と韓国語の文章を作ることに難しさを感じます。これらがスムーズにできれば、良い文章が書けるかな、と思っています。

あと、用言の活用が難しいです。最初、びっくりしました。中国語にはないですからね。小中学校のとき、用言がどうのとか日本語の文法を勉強しましたが、またあれをやることになるとは思わなかったですね(笑)。

どちらかというと、苦しみのほうが多いかな。自分に課している日課のせいなのですが。もっと会話ができるようになれば、いいのかもしれません。まだ満足にできない段階なので。喋ろうと思うと冷や汗の連続です。それを超えないといけないな、と思っています。

学校のスピーチ大会には2回チャレンジしました。1年目は自己紹介でした。アジアに興味があって中国語を学び、その次に韓国語をという話をしました。

山澤さんが参加されたスピーチ大会にて。

2回目は父が住んでいたソウルを訪れたという内容でした。出場するとなると練習しますから勉強になりますね。でも、とても緊張します。毎朝3回、繰り返し一ヶ月練習しました。これもせっかちな性格が作用して「時間がないので与えられたものは何でもやってみよう」と思ったのが出場のきっかけです(笑)。

ジジくさくなりたくない

これからの目標は?

目標、それはたった一つです。韓国語の通訳案内士試験に受かること。数年後に受かりたいです。中韓両方の資格を持っているのは高田先生しか知らないですね。英語と何か、というのは聞いたことがありますが。

高田先生がよく言うんですが、年金代わりに役に立つかな、と思って(笑)。純粋と言うか不純というか、そんな感じです。

少しでも早く目標に近づくように、次の韓国語能力試験(TOPIK)では中上級を受けようと思っています。2016年の4月ですね。ハングル検定試験も6月に3級を受けるつもりです。つまずくまでどんどん次に行こうと思って。せっかちですから(笑)。

若いころはいつでもできると思っているものなんですよね。でも、50歳くらいになったときに、先が見える……、というと一般的すぎるかもしれませんが、そういう感覚があったんです。自分にできることは一つだけ、中国語でした。そこで、通訳案内士の試験を受けてみることにしました。

ちょうど震災のときと重なって、なにかやらなければ、と思ったんですよね。それまでは仕事して、同僚と飲んで、という生活でしたが、60歳になってから始めても遅いのではないか、と。

いまの自分のお小遣いでできること、現実的なことがいいな、と。何か本で読んだんですよね。題名は忘れてしまいましたが、生きがいのある定年後……、というようなハウツーものです。普段から五木寛之さんや曽根綾子さんの本をよく読んでいます。みんな共通して書いていますね。

ジジくさくなりたくないんで(笑)。何かやっていたほうが苦しいんだけど楽しいから。特に趣味もないので、仕事から帰ってずっと家にいると嫌がられちゃうし。それに自分もなんだかイライラしてブツブツ言い出しちゃう。そんな自分も嫌だし、できたらずっと仕事を持って、昼間は仕事をして、帰ってきたいな、と。

韓国語を勉強する人にメッセージをお願いします

相手の国の言葉を勉強する、ということは、敬意を払うということですよね。そういう姿勢は必要だと思います。近い国のことを知らない、というのもどうかな、と。もちろん、お互いいろいろありますけど、それは過ぎ去ったことですし。日本人は欧米系には低姿勢で、そのほかはそうでもないような傾向があると思います。私の上の世代はそうですし、私の世代もそんな感じ。でも、それは良くないと思っています。

インタビューを終えて

インタビューは以上です。レッスンと教科書で出てきた単語を毎日書いている、毎日勉強するので5回書くことになる、というお話にはハッとさせられました。たったの一度復習したり書き写したりするだけでは覚えられないんですよね。

山澤さんが50歳になったころに決心したこと、その思いには考えさせられる方も多かったのではないでしょうか。

語学学習に限らず、「いつかやろう」「いつでもできる」は、ただただ時が過ぎるだけで結局なにも実を結ばない。そう、機会があるものはなんでも「いま」やるべきだな、と改めて思いました。 山澤さん、韓国語の通訳案内士資格取得目指して、頑張ってください! そして、得意の中国語と韓国語で元気に活き活き働き続けるお姿をずっと見せてほしいと思っています!

アイケーブリッジ外語学院の代表・幡野(写真右)と一緒に

取材日時:2015年12月