受講生インタビュー、初の男性受講生のご登場となりました。

当校はビジネス街に位置することもあり、男性の方も多く通われています。今回、学院長幡野がインタビューをさせて頂いたのは、東京都在住の会社員、山本弘樹様です。

(プロフィール)外資系企業日本支社の情報システム部に所属。韓国支社での業務も発生するため、韓国語学習を開始。2013年からアイケーブリッジ外語学院のプライベートレッスンに通学、教科書は「基礎の韓国語」コースの『美しい韓国語(EKO)1-2』からスタート。

仕事の関係で初訪韓。街の看板がまったく読めず、面喰いました

韓国語学習を開始したきっかけは?

勤務先がアメリカの会社の日本支社で、情報システム部に所属しています。2004年の秋に韓国支社で大規模な変更があり、システム関係の業務を手伝うことになりました。このとき初めて韓国に行ったのですが、まさにカルチャーショックを受けました。それまで生活してきた場所では漢字かアルファベットのどちらかがある環境でしたが、街の看板がまったく読めなく、面喰いました。

その後、韓国出張は年に3,4回行くことになりました。期間は短くて3日、長くて2週間くらいですね。外資系なので韓国支社の韓国人スタッフは英語を話します。だから仕事では英語を使うので問題はないのですが、一緒に食事に行き、お酒が入るとやはり韓国人スタッフは韓国語で話し出します。そんなとき、「韓国語が分かるようになったらもっと打ち解けられるのにな」と思いました。

そこで、独学で韓国語の学習を開始しました。大学時代に中国語を1年半勉強したことがあったのですが、韓国語の「地下鉄」「駐車場」などは日本語と同じですよね、でも中国語は違います。発音も、韓国語は中国語と日本語の音読みの、中間のような響きだと思い、面白さを感じました。韓国語の漢字語が分かるようになって理解できる言葉が増えると、だんだん看板が読めるようになって嬉しかったです。

しかし、読めるだけでは会話ができないということも感じましたし、約8年間、ずっと独学でやってきて伸びを感じられなかったのでそろそろ学校に行ってみようと思いました。この間、通信教育にもチャレンジしたことがありますが、途中で挫折してしまいました。私は必要に迫られないとやらない、教室に来て「次までにこれをやって」と引っ張ってもらわないとできないタイプなんだと思います。

なるべく韓国語で進行するというスタイルは、正しいやり方だと思います

アイケーブリッジ外語学院を選んだ理由(ワケ)は?

会社の近くの韓国語学校をネット検索し、2013年2月頃開催された講座説明会に参加しました。当時の会社からは徒歩圏内でした。いまは移転してしまい、地下鉄で通っていますが(笑)。

仕事上、毎週決まった曜日に通うグループレッスンは難しいと思っていたので、フレキシブルに予約ができるプライベートレッスンがあり良かったです。前日の夕方6時までなら変更ができるのもありがたいですね。

学校の印象は、良い意味でこぢんまりとしていて、生徒に対し目が行き届いていると感じました。説明会の参加者の方や、講師、スタッフは女性が多かったですが、実際授業を開始してみると男性の受講生もたくさんいるということが分かりました。

レッスンを開始してみて、どうでしたか?

教科書は『美しい韓国語1-2』からスタートしました。普段パソコンと携帯電話で仕事をしているのでノートを買うのも学生時代以来。あれ、ノートってどこで買えばいいんだっけ? と思いましたが、何てことはない、コンビニに置いてありました(笑)。

レッスンを開始したのは2013年春ですが、その年の6月に韓国支社の移転が決まっていました。移転にあたってシステム構築のサポートをしないといけないので、韓国出張をすることになっていました。「今回は韓国語を話して驚かせたい! (韓国語を)詰め込もう!」 と努力し、当初は週に80分のプライベートレッスンで一気に勉強しました。その直後の韓国出張で、同僚と食事に行って飲み物を注文したり、店内にあった「喫煙は罰金10万ウォン」と書かれた警告文をたどたどしいながらも読んでみたりしたら「すごいね」と言ってもらえました。

アイケーブリッジのレッスンはなるべく日本語を使わず、韓国語で進行するスタイルですが、正しいやり方だと思います。日本語に頼ると、韓国に行って英語に頼ってしまうのと同じなので。

昨年、2014年の韓国出張の際に20分間のプレゼンテーションを担当したのですが、最初の挨拶と「죄송하지만 여기부터 영어를 사용하겠습니다.(チェソンハジマン ヨギブト ヨンオルル サヨンハゲッスムニダ/申し訳ありませんが、ここからは英語でお話いたします)」は韓国語で言いました。ここで笑いが取れましたよ。

先日、教科書はレッスンを開始して3冊目の『美しい韓国語2-1』になりました。この教科書になって日本語の説明がなくなっていて面喰いましたね(笑)。現在、教科書を忠実に進めてくださっていますが、ぜひこのペースでお願いしたいと思っています。

授業で日本語でも英語でもない言語を勉強していると、頭の中のまったく違う部分を使っている気分になってボーッとしてしまったりも。先生に目の前に手をかざされ、「괜찮아요?(ケンチャナヨ?/大丈夫ですか?)」と言われたこともあります(笑)

朝30分早く起きて勉強。同僚に韓国語の初歩を教えることも

携帯電話に教科書の音声を入れ、通勤時間に聞いています

普段の学習で工夫していることはありますか?

通勤時間の20分を使って、スマートフォンに入れた教科書の音声を聴いています。電車の中なので周囲に聞こえない程度にぶつぶつ言いながら。教科書の本文を繰り返し聞いていると頭に入ってきますね。

宿題は授業の前日に(笑)一生懸命取り組んでいます! 宿題の内容はだいたい単語暗記、パダスギ(聞き取って書くこと)、新しい文法を使った作文、ワークブックなどですね。そう、第1課のワークブックをまだ仕上げていないので、やっておきます(笑)。

やはり毎日時間を見つけて勉強するのが上達の秘訣だと思うんですが、なかなか……。仕事が終わって疲れて帰ったあと夜に勉強するのはどうしても無理なんですよね。最近忙しくて、2日連続終電で帰ることもありましたが、とてもじゃないけどこんなときは勉強できません。

よく「1日5分でもシャドーイング(流れてくる音声に続いて話すこと)をしよう」というようなことも言われますが、この5分のシャドーイングがなかなかできないんです。でも最近、朝30分早く起きて勉強すると割とできることが分かりました。なので、最近はなるべくそうするようにしています。

地下鉄などの韓国語の表示は見るようにしていますね。「도쿄(トキョ/東京)」の最初の文字は激音の「ㅌ」でなく平音「ㄷ」なんだな、とか。街で見るものを頭の中に焼き付けたり、口に出して練習してみたりします。

韓国に行ったときも時間があればなるべく街歩きをして、韓国語に触れるようにしています。T-money(韓国の交通カード)も持っています。当初、韓国人スタッフに「T-moneyはどこで買うの?」と聞いたら、みんな「知らない」、と。どうも韓国では携帯電話がT-money化しているようですね。でも、何てことない、これまたコンビニで売っていました(笑)。

日本の同僚にハングルのからくりや簡単な文法を説明してあげたりすることもあります。ハングルは「漢字との親和性が高い。漢字との親和性を持ったローマ字と考えればいい」と説明しています。例えば「삼계탕(サムゲタン/参鶏湯)」、「ㅅ」が「s(エス)」で、「ㅏ」が「a(エー)」で、「ㅁ」が「m(エム)」と……。文法だったら、「てにをは」があるんですよ、漢字1文字がハングル1文字で「不動産(ふどうさん)」も「부동산(プドンサン)」と3文字になるんですよ、とかですね。他人に教えるとなると、きちんと理解しないといけないし、教えることで整理されるので、説明できる機会があればチャレンジするようにしています。少しは役に立っているかな(笑)

もっと韓国語で会話ができるよう、さらに会話力を磨いていきたいです

スピーチ大会にも出場されましたね

はい、一昨年の2013年12月のスピーチ大会ですね。「朗読部門」に出場し最優秀賞をいただくことができました。朗読したエピトン・プロジェクトの歌詞「선인장(ソニンジャン/さぼてん)」の冒頭は今でも‘そら’で言えますよ。

 

この歌詞は「初級者向け」の設定でしたが、長かったので暗記をするのに苦労しました。段落が変わったときにスッと出てくるようにするのが、大変でしたね。なかなか覚えられなくて、YouTubeで探して歌で覚えたら、覚えられるようになりました。

スピーチ大会への出場は、去年はさぼってしまいましたが、今年は出たいと思っています!

アイケーブリッジのここは改善してほしい!という点はありますか?

そうですね、特にないですけど……、新しい教室、綺麗ですし(笑)。敢えて言えば、40分のレッスンを2コマ連続で行う場合、80分ぶっ続けでなく間に休憩が入るといいですね。前半部分を振り返ることもできるし、頭がオーバーロードしていたら整理することもできるし。

(幡野)休憩を入れること、できます!ご予約の際、スタッフにお申し付けください。

そうだ、あと、以前「プライベートレッスン受講生限定飲み会」というのがありましたよね。また実施していただけると嬉しいです。

(幡野)そうでした! 前回実施してからおそらくもう1年以上経っていますね。是非近々実施しましょう。

これからの具体的な目標はありますか?

そうですね、食事のときに「생맥주 하나 주세요.(センメクチュ ハナ ジュセヨ/生ビール1杯ください)」くらいは言えますし、注文もできます。韓国人同僚から「発音が良い」と褒めてももらます。でもまだ、和気あいあいと韓国語で会話する、ということは正直まだできていません。私が普段一緒に仕事をする技術職の方々は英語がペラペラなので、これからは英語が比較的苦手な営業職の方を捕まえて、韓国語で話すよう鍛えてみましょうかね。 ゆくゆくは食事の際にもっと韓国語で会話ができるよう、さらに会話力を磨いていきたいと思っています。

インタビューを終えて

アイケーブリッジ外語学院の代表・幡野(写真左)と一緒に

働きながら外国語を習得する、というのは簡単なことではありませんね。私も仕事をしながら中国語を学習しているので、山本さんのおっしゃった「毎日5分のシャドーイングがなかなかできない」という気持ち、とてもよく分かります。そして、教科書を勉強し、検定試験やスピーチ大会等にチャレンジし、一定の目標は達成しても、おっしゃるように、「現地スタッフの方々とお食事の席で‘和気あいあいと’話す」ということがどれだけ難しいか……。私も自身の中国語力に置き換えると、それがどれだけハードルが高いことかが分かります。

でも、まずは上達に向けての基本中の基本、「学習を継続すること」を実践し、これからもお互い頑張りましょう! 私も中国人の方と食事の席で和気あいあいと話せるようになるまで、がんばります。お話をお聞かせくださり、ありがとうございました!

取材日時:2015年3月